2008年11月18日
ムーミンパパの憂鬱

久々に登場
ボクんちのトラ君。
トラ君に、アレコレ相談してみる。
無駄にアレコレ、アレコレと。
さて、え~。
皆さんご存知、ムーミンなんですけれども。
あの可愛いカバみたいな
ほんわかイメージとは裏腹に
ムーミンの物語はいつもどこかしら少しダークで
リアルでセンシティヴでありまして
今年に入ってからずっと
摘み読みし続けている愛読書なのですが
何でこんなに読み繰り返しているかといいますと
ムーミンパパの気持ちがわかりすぎるほどにわかるからで
読んでいると
なんとなく落ち着くというか
『ボクだけじゃないやい』みたいな
安堵感に包まれるからなんですけれども
例えばムーミンパパって言うのは
自分がムーミンパパということこそがアイデンティティで
いつもいつも『パパたるや』ってのを
自ら自分に課しています。
それで悩んだり凹んだりしはるんですが
それでもムーミンパパは
ムーミンパパであることしか出来ないので
いつ何時もムーミンパパでいようと努力しています。
そんな『パパたるや』ってのは
かいつまんで大まかに言うとこんなところ。
何もこんなに自分を追い込まなくても・・
何もこんなにがんばり過ぎなくても・・
と思われることばかりなんですが
しょうがないんだよ。
だって、パパなんだもの。
でもパパだって疲れます。
イヤになることもあります。
それを見ているママが
『ねえあなた、少し休んでくださいな。顔色が悪くってよ』
などというようなことを言うと
『イヤ、あの入り江を全部さらってしまわなくてはならないんだ』
などといいます。
ほんとのこと言うと
何も入り江をさらわなくてはならない。なんてことは
まったくなくて
そう思ってるのはパパだけなのだけれども
『ええ、ええ。そうでしょうとも。あなたはなんだって出来ますわ
ほんのちょっとばかし疲れたくらい
ものともせず、やってのけるに違いないですわ
あなたしか、その大役を出来る人はいないのですもの』
そして、パパは、満足そうにうなずいて
入り江をさらいに戻ります。
頑張ることで
どうにか立っている人間というのもいて
そう言う人間に休めというのほど
手を抜けというのほど
がっかりさせる言葉はなくて
ママは、気遣いながらも、きちんとそれをわきまえていて
読みながら『天晴れ!!さすがムーミンママ!!』
てな感じなんだけれども
あるとき
ほんの小さな小さな山火事を
ムーミンたちが見つけて
それをママが
たまたま通りがかりに
手に持っていたジョウロの水を
ちょいと跳ね飛ばしただけで消してしまったので
まったく問題なかった。
というようなことを
後にパパに話したことがあって。
そのときのパパの気持ち。
ボクには、わかりすぎるくらいわかるわけです。
自分抜きで事が穏便に済んでしまう。
これは本来
楽ちんですし、家族だけで問題解決なんて
とても誇らしく喜ばしいことのようですが
ムーミンパパにとって
こんなに面白くないことはありません。
パパが転寝しているのを
こんな小さなことで起こすこともないと
みんなは思ったし
何より、ほんとにあっという間に解決してしまったという
ただそれだけだったのだけど
だって、パパなんだもの。
パパがいなくては。の、はずなんだもの。
少なくとも、一番に相談して欲しかったのです。
そうあるべきだし
そうあるべきと言ってもいいくらい
パパは毎日、がんばっているのですから。
例えその頑張りが
誰が求めているものでもないという実態を持っていたとしても
それが、パパのアイデンティティなのだから。
かくしてパパは
すっかり消えている、燃えカスを
『お前たちは何もわかっちゃいない、火の恐ろしさを』
とかなんとか言って
午後中みつめることで、腹立たしさを隠しつつ
自分の威厳を保とうとします。
そして
なんやかんやで『パパの島』に引っ越すことになるんですが
傍からみたら
酷く馬鹿げているムーミンパパかもしれないけれど
この気持ちの流れや
行動の奇怪さ
全てにおいてボクは共感を覚えて仕方ないわけで。
何が言いたいかって言うと
特に言いたいこともないんだけどね。
ムーミンパパはいつも
無駄にがんばりますし
無駄にやらなくていいことを
やらねばならぬと抱え込みますし
言葉悪くすると
実に『くだらないすべて』なんだけれど
彼にとって彼の取り組むことはいつも
『なにがなんでも』重要であるし
それをやめてしまえだの
力を抜いていいだの
休んでいいよだの
ましてや
『そんなこと誰も望んでいない』だのの真実を
言って聞かせるなんてことは
間違ってもしてはいけないことで・・・
って
わあ・・・また話がまとまらない予感なんだけれども
とにかく・・・
ボクは、ムーミンパパなのですよ。
ちょっと気の毒で滑稽な
誰よりもかっこよくありたいと
かっこよいと思いこみたい
そんな、ムーミンパパなのです。
たぶん。


なんとなく落ち着くというか
『ボクだけじゃないやい』みたいな
安堵感に包まれるからなんですけれども
例えばムーミンパパって言うのは
自分がムーミンパパということこそがアイデンティティで
いつもいつも『パパたるや』ってのを
自ら自分に課しています。
それで悩んだり凹んだりしはるんですが
それでもムーミンパパは
ムーミンパパであることしか出来ないので
いつ何時もムーミンパパでいようと努力しています。
そんな『パパたるや』ってのは
かいつまんで大まかに言うとこんなところ。
1.家族の長でなくてはならない。
2.長たるもの家族の『何でも』知っていなければならない。
3.(家族の誰よりも)強くなくてはならない。
4.(家族の誰よりも)賢くなくてはならない。
5.(家族の誰よりも)行動力がなくてはならない。
6.(家族の誰よりも)物知りでなくてはならない。
7.家族に頼りにされなければならない。
8.家族の役に立たなければならない。
9.かっこよくなければならない。
10.いつも忙しくさまざまなことに取り組んでいなければならない。
何もこんなに自分を追い込まなくても・・
何もこんなにがんばり過ぎなくても・・
と思われることばかりなんですが
しょうがないんだよ。
だって、パパなんだもの。
でもパパだって疲れます。
イヤになることもあります。
それを見ているママが
『ねえあなた、少し休んでくださいな。顔色が悪くってよ』
などというようなことを言うと
『イヤ、あの入り江を全部さらってしまわなくてはならないんだ』
などといいます。
ほんとのこと言うと
何も入り江をさらわなくてはならない。なんてことは
まったくなくて
そう思ってるのはパパだけなのだけれども
『ええ、ええ。そうでしょうとも。あなたはなんだって出来ますわ
ほんのちょっとばかし疲れたくらい
ものともせず、やってのけるに違いないですわ
あなたしか、その大役を出来る人はいないのですもの』
そして、パパは、満足そうにうなずいて
入り江をさらいに戻ります。
頑張ることで
どうにか立っている人間というのもいて
そう言う人間に休めというのほど
手を抜けというのほど
がっかりさせる言葉はなくて
ママは、気遣いながらも、きちんとそれをわきまえていて
読みながら『天晴れ!!さすがムーミンママ!!』
てな感じなんだけれども
あるとき
ほんの小さな小さな山火事を
ムーミンたちが見つけて
それをママが
たまたま通りがかりに
手に持っていたジョウロの水を
ちょいと跳ね飛ばしただけで消してしまったので
まったく問題なかった。
というようなことを
後にパパに話したことがあって。
そのときのパパの気持ち。
ボクには、わかりすぎるくらいわかるわけです。
自分抜きで事が穏便に済んでしまう。
これは本来
楽ちんですし、家族だけで問題解決なんて
とても誇らしく喜ばしいことのようですが
ムーミンパパにとって
こんなに面白くないことはありません。
パパが転寝しているのを
こんな小さなことで起こすこともないと
みんなは思ったし
何より、ほんとにあっという間に解決してしまったという
ただそれだけだったのだけど
だって、パパなんだもの。
パパがいなくては。の、はずなんだもの。
少なくとも、一番に相談して欲しかったのです。
そうあるべきだし
そうあるべきと言ってもいいくらい
パパは毎日、がんばっているのですから。
例えその頑張りが
誰が求めているものでもないという実態を持っていたとしても
それが、パパのアイデンティティなのだから。
かくしてパパは
すっかり消えている、燃えカスを
『お前たちは何もわかっちゃいない、火の恐ろしさを』
とかなんとか言って
午後中みつめることで、腹立たしさを隠しつつ
自分の威厳を保とうとします。
そして
なんやかんやで『パパの島』に引っ越すことになるんですが
傍からみたら
酷く馬鹿げているムーミンパパかもしれないけれど
この気持ちの流れや
行動の奇怪さ
全てにおいてボクは共感を覚えて仕方ないわけで。
何が言いたいかって言うと
特に言いたいこともないんだけどね。
ムーミンパパはいつも
無駄にがんばりますし
無駄にやらなくていいことを
やらねばならぬと抱え込みますし
言葉悪くすると
実に『くだらないすべて』なんだけれど
彼にとって彼の取り組むことはいつも
『なにがなんでも』重要であるし
それをやめてしまえだの
力を抜いていいだの
休んでいいよだの
ましてや
『そんなこと誰も望んでいない』だのの真実を
言って聞かせるなんてことは
間違ってもしてはいけないことで・・・
って
わあ・・・また話がまとまらない予感なんだけれども
とにかく・・・
ボクは、ムーミンパパなのですよ。
ちょっと気の毒で滑稽な
誰よりもかっこよくありたいと
かっこよいと思いこみたい
そんな、ムーミンパパなのです。
たぶん。

Posted by mayte Flanagan at 08:59│Comments(2)
│thinking thang
この記事へのコメント
おれは ぼのぼの のお父さんでいいやw
Posted by うめめ at 2008年11月18日 14:25
ちょwww
うめさん、それ、最強のお父さんやん!
おいしいとこ、あっさり持ってきすぎやん!!w
まあ、確かに
うめさんは、ぼのぼのくんのお父さんって感じすっけどさぁ。
やだなあ。ずっこ~!w
うめさん、それ、最強のお父さんやん!
おいしいとこ、あっさり持ってきすぎやん!!w
まあ、確かに
うめさんは、ぼのぼのくんのお父さんって感じすっけどさぁ。
やだなあ。ずっこ~!w
Posted by mayte Flanagan at 2008年11月18日 15:54
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