しょうがない人

mayte Flanagan

2009年07月22日 06:29





たぶんなんだけども
ボクの場合は
いろいろ考えてるとき
考えても考えても
なんや答えが出そうにないな。みたいな時なんかに

バカみたいに本を読み倒すんやと思う。

本の中に答えを見つけたいんかな。
自分でもわからんけども。




そんなこんなで読んだ本がこれで。


特に『これを読もう』と思って手にするのではなく
あえて、すっきり気分に任せて
手に取ったものを無作為に読むのだけども
(以前に読んだ手持ちの中からね)

原田宗典氏のエッセイは
いつもどえらく笑えるので

とりあえず笑っておこう的な気持ちで手に取ったんだけど
この本はエッセイではなくして
短編小説集ってのであったために
まったく笑えなかった次第で。


その中の一つ『メロンを買いに』という話は
愛する妻とお腹の子供のために
メロンを買いに行く男の話なのだけれども


どうせ読む人もいないでしょうから
どんどんネタバレしちゃうんだけども


結局買えないんだな。メロン。彼は買えない。


妻に教えてもらった果物屋さんでは
ハネデュー・メロンという
安価だけど、とてもおいしいという話のメロンを勧められたんだけど

彼にはハネデュー・メロンはメロンにあらず。という思いがあって
それで彼にとっての『メロン』てのを求めて
新宿まで足を延ばしたりした挙句
結局、買えなかった。


買えなかったけど仕方ないので
買えなかったそのまんま、家に戻ると


メロンが食べたいと言った
つわりまっ盛りの彼の妻は
自分でハネデュー・メロンをスーパーで買ってきて
すっかり食べちゃってご機嫌になっていたのであって


あ~あ・・・という思いもあるがしかし
それはそれで微笑ましかったりの


いわゆる・・・単なる日常よくある幸せの光景とか


たいして大失敗の、大暗黒時代ってのはないけど
なんかいまいち、もういっちょ乗り切れてないような
そんな自分のありがちパターンみたいなね。


ただそれだけの小説だったのだけども。


メロンって
買おうと思えば買える値段。

でも、なんだか買えない。メロンって、なんでか、買えない。


そんなボクは
一時期異様にメロンにはまった時期があって
その時、相当いろんなメロンを食べたんだけど


この話の中で彼が言うところの『メロン』ってのは
買わなかったし、食べてないな。
ということを思い出したんだ。


ボクがメロンを買う日は来るのかな。


ご贈答用、ではなく
自宅用、ってのをさ。

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